なぜツキノワグマは人を襲うようになったのか?自然の変化を鋭く見つめ続けてきた動物カメラマン宮崎学が送る新メッセージ
2006/11/21 火曜日   ツキノワグマの撮影

野生ツキノワグマに対する「クマ避けスプレー」の効果…?

背中こすり

「クマ避け」とうがらしスプレーをカメラの三脚やら機材に噴霧したことは、先にも書いた。

その結果だが、数日で噴射しておいた茶色の成分をクマがきれいに舐めていったのである。

とにかく、きれいさっぱり隅々まで舐めつくしていったのだった。

噴霧された瞬間に発生する微小な気泡群をクマが鼻で吸い込めばそれなりの効果を発揮するかもしれないが、原液は平気で舐めることがわかった。

そのあげくに、機材をぶん殴っていくというおまけもついてまわった。

こうなったら、作戦も変えなければならないが、「電気柵」設置も視野にいれなければならない。

しかし、電気柵だけが有効な手段のように語られているが、これとてボクにとっては疑問符つきである。

なぜならば、野生動物の学習能力の凄さには日ごろから気づいているので、電気柵を確実にクリアーしていく個体がいるからだ。

まあ、いろんな実験を積み重ねるのがツキノワグマという動物を知ることになるのだから、ボク自身のもてる技術で対応していこうと思っている。

そのプロセスでツキノワグマと格闘するのが、とにかく面白い、からである。

写真のツキノワグマは、背中が痒かったらしく、カラマツの幹でごしごしと擦っていった。

しかし、擦る前にボクのカメラを舐めて、レンズに唾液をつけた。

だから、画面がソフトフォーカスとなっている。

画面右下のボケが強調されているところは、そこだけ唾液が厚くなった部分だ。

レンズに唾液や鼻脂をつけるとソフトフォーカスになる。

これは、プロのかくしワザだが、これで美女を撮影する技法が10年ほどまえに週刊誌などで流行ったことがある。

そうした技法をこのツキノワグマは知っていたのか、自分をモデルにソフトフォーカスを試みていった…?

こいつは、モデルのつもりでいるらしい。

以前に、カメラの品定めをしていったヤツも、このクマだからである。

(from/ gaku )

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