なぜツキノワグマは人を襲うようになったのか?自然の変化を鋭く見つめ続けてきた動物カメラマン宮崎学が送る新メッセージ
2007/2/21 水曜日   ツキノワグマの撮影

クマ対策ハイテク制御装置

maikonn

ツキノワグマの存在をもっと知りたいという思いは、さらに増している。

そこで、この冬は昨年の問題点を解決するべく、ハイテク装置の開発にも着手していた。

昨年は無人撮影カメラをツキノワグマが悪戯していく事件がかさなったので、その対策も考えた。

とにかく、カメラやストロボなどの装置をクマに手出しされないように、高圧ストロボ回路を使った電気フェンスを自作したのである。

このため、それを制御するシステムが必要だった。

まずは、ツキノワグマの接近をセンサーでキャッチした段階で、決められた時間だけ高圧ストロボ回路の電源がキープされる仕組みである。

これで、クマがカメラなどに興味を示して鼻や手をだしたときに、高圧電流が流れて「バチッ」っと脅かすのである。

まあ、電気柵の小型版を自作してしまったわけで、それを高度に管理するマイコン装置が必要だったからだ。

この制御装置は、そのままビデオ撮影などにも応用ができる。

また、ある林の中だけを監視しながら、ビデオやデジタルカメラで撮影するシステムにも転用できる。

と同時に撮影システムの電源省力化にはどうしても必要だったので、試作を繰り返していたのだ。

それがやっと完成し、あとは量産というかたちで基板起こしをメーカーに依頼した。

これは、高度なマイコン技術がボクにはないので、ベンチャー企業をやっている幼馴染の社長に設計を依頼しておいた。

いくら親友とはいえかかる必要経費もあるので、そこのところはちゃんと見積もりを出してからの企業である。まったくのオリジナルな装置なので、10セットで軽自動車一台分くらいの経費がかかってしまった。

まあ、ボクの撮影システムはすべてに連動性をもたせて開発しているから、これだけの投資でも、今後の大きな武器になっていくから大丈夫である。

このような開発はすべて自前でおこなっているが、こうしたオリジナルな製品をつくりあげることで、作品も「オリジナル」なものとなっていく。これは全国でだれも真似のできないことだから、たとえ経費がかかってもこのようなスタイルはずっとやり通してきている。

だからこうした装置を駆使しながら作品集を作りあげていけるのだが、それが支持されるから出版物も増刷になっていくのである。

この開発中にも、出版社から連絡があってこれまでの出版物3冊分の増刷が決まった。

これで、開発費用がなんとか工面できたので、背中を押されたわけである。

その装置が10セット来月にはできあがってくる。

このため、いくつかの設置ポイントの選定もしておかなければならず、精力的にツキノワグマの「けもの道」を探し歩いている。

写真:試作品だがやっと希望通りの装置が完成した。必要に応じてマイコンプログラムの書き換えもできるスグレモノ。

(from/ gaku )

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