なぜツキノワグマは人を襲うようになったのか?自然の変化を鋭く見つめ続けてきた動物カメラマン宮崎学が送る新メッセージ
2006/12/22 金曜日   研究

冬眠にはいったツキノワグマ

1203 最後のクマ

12月3日を最後に、定点撮影カメラからツキノワグマの動きが消えた。

12月3日の午後18時25分と、19時03分の時間にそれぞれ写されたのが最後だった。

この2枚は、同一個体なのか別個体なのかは定かではない。

18時25分の個体は、コンクリート擬木の間をくぐってきたらしく、左の後足がまだ擬木の中段にかかっている。

このコースをとってくる個体が何頭かいることはわかっているが、膝下が濡れているところをみると、すぐ下にある渓流を歩いてきたことがうかがえる。

また、19時03分の個体は、足の濡れがなく若干スリムな印象をうける。

矢印のところの擬木てっぺん部が、地上からは85cmなので、背の高さもちがう。

こういった違いから推定すれば、別個体が来ていた可能性が大きい。

矢印クマ

もっとも、このカメラから200mほどのところでは、3日の明け方に推定15歳ではないかという耳標をつけた巨グマが捕獲檻にかかり射殺されている。

こうした時間差を考えても、12月3日まではこのカメラ付近の山野には少なくても3個体が行動していたことになる。

捕獲檻にも、そのごは熊の出現が止まっているから、中央アルプス山麓では12月3日を最後にほとんどのクマたちが冬眠したものと思われる。

こうなると、冬眠穴をさがしたくなるものだ。

これまでの無人撮影カメラのデータからいけば、20頭以上のツキノワグマがカメラの前を通り過ぎているから、それなりに冬眠穴もあるハズだからである。

もっとも、冬眠穴をただ見つけるだけでは意味がない。

写真家として穴の内部まで覗いてしまいたいから、それなりの穴が欲しい。

まあ、ここは数年間という時間をじっくりかけて、穴の生活史を考えていくことにしたい。

(from/ gaku )

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