熊のエリアで疥癬症キツネは死んでいた

6月6日、無人撮影ロボットカメラの点検に行った。
そのとき、森の中で異臭が強烈に漂ってくるのを感じた。
「おかしい…?」と思い、あたりを探れば、そこにはキツネの死体があった。
死後3日ほどの死体だった。
ウジが猛烈な勢いで活動しており、カラスだったのだろうか腐敗したキツネの腸を引きずり出してあったが食べるのを諦めた様子だった。
シャツの袖で鼻をふさいで、呼吸をとめて、オイラは大急ぎで撮影をしてきた。
死んだキツネは、その体毛の抜けぐあいから先日撮影されたカイセンダニにやられた個体にまちがいなかった。
撮影地点から、わずかに60mのところで死んでいた。
撮影日は5月18日だったから、そのご3週間弱でこのキツネは死んでしまったと思われる。
意外に早くに逝ってしまった、ようだ。
これも自然界の死をめぐる、ひとつの発見だった。
そういえば、カイセンダニにやられたキツネを撮影した同じ場所で、2007年12月7日にも同じようなキツネを撮影していたことがわかった。
このときのキツネも、尻にほとんど毛がなく、すでに重症だった。
このようすからして、たぶんこの個体もまもなく死んでしまった可能性が高い。
やはり、無人撮影ロボットカメラは長期間運用することによって、見えざる自然界のナマの姿を記録してくれるからすばらしいことだと思う。
そして、その記録をきちんと分析して検証できることが、ロボットカメラを運用する秘訣だろう。
このキツネの現場には、小規模ながら疥癬症となった若いツキノワグマのいることは前回にも述べた。
その個体の最新写真(6月5日03時56分撮影)が、コレである。
疥癬症は小規模と感じるが、これはこれでクマにとってはけっこう重症なのかもしれない。
顔を見るかぎり、かなり元気そうだが、カイセンダニは静かに確実に進攻しているようだ。
ちなみに、この若いツキノワグマはメスであることが判明している。
今後どれほど観察ができるかわからないが、このクマの推移を見守りたいと思う。
写真:
1)3歳になるメス熊だが、顔は元気そうだ。
2)こういう死体を確認できるのも、フィールドで五感をフル稼働させていないと発見できない。
3)これらの写真結果から、2~3年置きにカイセンダニが復活したり消滅していることがわかる。
4)尻が疥癬症になっているが、はたして今後どこまで進行するのかあるいはすぐに死が待っているのか?
熊のメスの陰部には、小水用の導毛があるのはご存知だろうか…?
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こんにちは。
俺のフィールドでは、幸いにタヌキだけが疥癬に罹っています。
5~6年前までは、疥癬のタヌキは冬を越せず、確実に死んでいたのですが最近では冬越しはもちろん、毛替わりの時期にはすっかり治っているという個体もいます。
そのために、連中の間で、(根拠はないのですが)疥癬に対する抵抗力がついてきたのかしら?と思っているのですけれど。
甘いですかね?
コメント by くまがい — 2010/6/9 水曜日 @ 4:04:38
疥癬ダニに侵されたツキノワグマって
手負いの状態なのでは?
gaku先生もくれぐれも気を付けてくださいね。
もし、疥癬症になったことで攻撃性を増すようになれば
今まで以上に熊が人を襲うような事が増えるかもしれませんね。
コメント by しらとり — 2010/6/9 水曜日 @ 18:58:05
スレ違いですいません。
伊那市西町にクマが出没したようですがここって市街地ですよね?
gaku先生、今年は全国的に活発な動きをしそうですね。
http://inamai.com/news.php?n=1&i=201005211643240000038695
コメント by ARUGA — 2010/6/10 木曜日 @ 5:25:08
導毛の存在、面白いですね。
こんな所にも、進化が。
コメント by 小坊主 — 2010/6/10 木曜日 @ 15:36:30
■くまがい さん
>甘いですかね?
そんなことないと思います。
負けっぱなしでは、野生動物は滅びますから、必ず強い個体がでてくるハズです。
■しらとり さん
手負いというよりも、あまりの痒さに、精神的には不安定になりそうな気がします。
疥癬症など、これらも含めて、里山と深山とのあらゆる野生動物の比較検討は必要かと思っています(疥癬症の野生動物は里山に多いですから)。
■ARUGA さん
新聞記事の場所ですが、あそこはツキノワグマの行動ルートになっているところです。
伊那谷では、クマがどこをどのように歩いているのか、だいたい分かってきました。
■小坊主 さん
毛というパーツ1本にしても、意味があるのが面白いですね。
人間にだって、導毛が…??
コメント by gaku — 2010/6/11 金曜日 @ 8:28:36
ええと、観察が足りませんで、分かりません。。
コメント by 小坊主 — 2010/6/12 土曜日 @ 13:11:05
gaku先生
通常だと中央道が邪魔をして市街地に来れないと思うのですが小黒川沿いに来たのではないかと推測してます。
上流のキャンプ場で人間を観察し学習した第三世代のクマ達なんでしょうか。
コメント by ARUGA — 2010/6/12 土曜日 @ 21:21:43
■小坊主 さん
あはは、観察眼をしっかりもちましょう!?
■ARUGA さん
>通常だと中央道が邪魔をして市街地に来れないと思うのですが
こういう発想ではいけないのです。
いまのクマは、中央道の下をくぐってきてますし、おっしゃるとおり小黒川をはじめ、そのような川や沢沿いをよく歩いてきてます。
伊那谷のすべてがそうだと考えても過言ではありません。
コメント by gaku — 2010/6/13 日曜日 @ 7:08:32
ヒョッとして、と思っています。
一昨年の9月にケツの白いヒグマを見たという情報がありましたが、どうしてケツだけが白いのか不思議でした。
過去ログですが見て下さい。
http://plaza.rakuten.co.jp/hantaa/diary/200809110000/
もし疥癬に罹っていたとしたら納得出来るかな!
コメント by 北の狩人 — 2010/6/13 日曜日 @ 19:12:25
ARUGA さん
>上流のキャンプ場で人間を観察し学習した第三世代のクマ達なんでしょうか。
それは、不幸にも(?)捕獲された個体の状態(丸々と肥えているか、やせこけているか)が何よりの答えであるかと思います。
~4年前のツキノワグマの大量出没時に、市街地から数キロしか離れていないオートキャンプ場にて捕獲された個体が丸々と肥えていたことを複数回確認したことのある者より(ちなみに本来の生息地からオートキャンプ場までにたどり着くまでには、夜でも交通量の多い道路をいくつか越えなければなりません)。
コメント by もとりんむ — 2010/6/13 日曜日 @ 21:20:56
■北の狩人 さん
ブログ拝見しました。
「けつ次郎」は、たぶん疥癬だと思います。
もし、疥癬だとすれば、かなり人家付近を徘徊しているヒグマだと考えられます。
コメント by gaku — 2010/6/15 火曜日 @ 5:42:56