ツキノワグマは寒くなっても活発な動きをしている
武蔵工業大学で講演を頼まれていってきた。
学生や教官の前でツキノワグマの写真をみせながら平成時代のツキノワグマ事情を話したのだが、写真は視覚言語なので、百聞は一見にしかずとばかりにみなさんの食いつきは抜群だった。
ツキノワグマに限らず、ボクは写真家として現場からの視線で今日の自然界しか語らないから、既成観念だけで生きてきた人たちには目ウロコでショックも大きいだろう。
しかし、写真というメッセージで現実をつきつけられると、考えも変わらざるをえない。
まさに、写真家の語り部としてのスタイルを崩さないから、会場の雰囲気でどう感じてもらえたかは手応えとしてわかるものだ。
そして、東京を21:00の高速バス最終便に乗ると、伊那谷に着くのが24:00ちょうど。
その足で、ツキノワグマの観察にでかけた。
深夜なのに、1時間ばかりの観察で、3頭を目撃することができた。
1頭は、まさに体重が130kgほどの大グマ。
あとは、中型、小型だった。
どのクマにも、耳にタグはついてなかった。
これらのクマたちが、水辺を活発に動き回っていた。
寒いけれど、その動きはすこぶる元気だった。
ためしに、体重が40kgほどの小さなクマには車のクラクションを鳴らしてみた。そうしたら、この個体だけはすっとんで逃げていった。
ロケット花火やら、タバコのにおいなど、こうした観察を通していろんな実験をやってみることも必要だと思った。
ちょっとした観察から、瞬間的にアイデアは浮かぶものだから、やはり現場にでることはたいせつなことである。
車の中からの夜間観察は、もう10年も前からやっているから、これがけっこう楽しいことはわかっている。
今夜は家族も見たいというので、雨だけれども、ツキノワグマの観察会をすることにした。
写真:枯れたスギの葉も、このクマにとってはアクセサリー…か?


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