カイセンダニに熊が感染すれば意外に弱いかも…?
ツキノワグマのメインストリートとなる「けもの道」に、カイセンダニに罹患したキツネがやってきた。
キツネは口に、20cmほどのイワナかヤマメをくわえていた。
2010年5月18日、夜10時32分。
現場から200mほどのところには、渓流がある。
時間帯にして、渓流魚たちの動作が鈍っている時間だから、キツネも渓流の浅瀬でイワナを捕まえている可能性がある。
それをお土産に、巣穴で待つ子供たちのところへ帰る途中、なのだろうか?
ところが、このキツネをよくみれば、かなりひどいカイセンダニにやられている。
キツネ特有の自慢のふさふさ尻尾も、毛が抜けてしまって貧相だ。
顔から顎、首、下腹部も、かなり症状が進んでいる。
ここまで進行すれば、末期的症状なので、キツネの寿命はそんなに長くはないと思われる。
なぜならば、これまでキツネやタヌキの疥癬症をたくさん目撃してきているが、ここまでいけばほとんどが生き残っていない、からだ。
たぶん、この個体も子育て中であったとしても、育児半ばにして生命が絶える可能性大だろう。
可哀そうだけれど、野生の世界には福祉も病院もないのだから仕方がない。
これでいいのだ、これが野生というもので、自然界が生命のコントロールをつづけてくれるからである。
そして、このキツネが歩いた場所をツキノワグマもやってきた。
キツネからカイセンダニが地上に落ちていれば、よく地べたりあんをするクマだから、まちがいなく罹患する。
まだ、大規模に罹患したツキノワグマを見たことがないから、ツキノワグマはほんの少しの疥癬症でも弱って死んでしまうのかもしれない。
そんなことを視野にいれながらフィールド観察を地道に続けていくことも、自然界をそしてツキノワグマの実態を知ることになるような気がする。
そのための長期観察を行っている無人撮影ロボットカメラだから、こうした技術や身銭もきらずに、ツキノワグマのことは語れないと思う。
これも、黙して語らない自然界のツキノワグマの実態のほんの一部を知って、そこから考えていきたいと思っているからである。
写真:疥癬症のキツネと同じ場所をこれまでツキノワグマが数十頭も通過していっている。
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>ツキノワグマはほんの少しの疥癬症でも弱って死んでしまうのかもしれない。
・・・そういう見方もあったかぁ。
コメント by もっち — 2010/6/1 火曜日 @ 19:35:48
東京の下町にいる親戚がカイセンダニに寄生されました。
どの様な経路かわかりませんが寝たきり老人の介護をしていて
手の指の又から入り込んだようです。
治療で治りましたがその後アレルギーに悩まされています。
キツネから色々な動物へ移り人間にも寄生することでしょうね
>野生の世界には福祉も病院もないのだから
最後の最後までじっと見守るのが努めですね
コメント by 北割 — 2010/6/1 火曜日 @ 22:32:28
>北割さん
疥癬の原因となるダニは種の特異性があります。人には人専門のダニがいて、シーツなどからもうつるので、老人ホームでは問題になっていました。
犬猫の原因ダニも、犬猫のノミのように人にうつり一時的に症状が出ますが、定着・増殖などまではいかない事がほとんどです。私もちょっと発疹が出た事あります。
参考まで。
ttp://www.cpvma.com/eisei/kaisen.htm
コメント by うりょ — 2010/6/2 水曜日 @ 16:34:36
うりょさん ありがとうございます
医者へ行ったらカイセンダニと診察を受けたと言うことでしたので
てっきり同じ種類のものかと思いました。
コメント by 北割 — 2010/6/2 水曜日 @ 18:01:41
親戚の者は痒いので相当掻いたので症状が酷くなったようです。
コメント by 北割 — 2010/6/2 水曜日 @ 18:07:42
この辺りでも疥癬と思われるタヌキを何度か見かけました。
以前 乗蔵で起きた熊が人を襲った事件で
射殺された熊の毛がかなり薄くなっているように見えたので
ひょっとして疥癬かも?って思ったのを思い出しました。
コメント by しらとり — 2010/6/2 水曜日 @ 19:09:10
実は、いま、疥癬にかかったツキノワグマを観察しています。
やはり、地べたりあんをしますので、尻尾の付け根周辺がやられています。
まだ、とても若いクマなんですが、今後どのように推移していくか楽しみにしているところです。
疥癬のそんな写真もたくさんありますが、公開できない研究装置が写り込んでおりますので、発表はまだまだ先になると思います。
しかし、確かにいえることは、ツキノワグマも確実に疥癬症になる、ということです。
コメント by gaku — 2010/6/2 水曜日 @ 19:23:24
クマが、疥癬になったら、体力の消耗以外に、何か、特別にまずい事があるでしょうか?
それが無くて、体力の消耗だけだとしたら、クマも、相当悲惨な状態になるまで、生きているように思いますが、いかがでしょう?
コメント by 小坊主 — 2010/6/5 土曜日 @ 13:31:35
■小坊主 さん
>クマが、疥癬になったら、体力の消耗以外に、何か、特別にまずい事があるでしょうか?
まだ、このことに関してはまったくわかりません。
ただいえることは、悲惨な状況になっているツキノワグマを観察できてないこと、です。
ハクビシンの疥癬症も観察してきましたが、はやりツキノワグマと同じく、悲惨な状況にならずにその個体の観察ができなくなりました。
タヌキ、キツネは、かなり「悲惨」な状況になりますので、イヌ科動物は体力の消耗をはかりながら生命を落としていくと思います。
したがって、イヌ科動物とハクビシン、ツキノワグマは体質的に違っている可能性があります。
そして、疥癬に対して強いのか、弱いのか…、そこに重点をおいた観察が今後は必要になってくると思っていますので注意深く監視をつづけていくつもりです。
コメント by gaku — 2010/6/6 日曜日 @ 6:49:08
不思議ですね。
ハクビシンやツキノワグマは、果たして、疥癬に強いのか、弱いのか?
観察できなくなるという事は、普通に考えれば、治癒しているか、死んでいるか、ですよね。さて、どちらなのか。。
コメント by 小坊主 — 2010/6/6 日曜日 @ 10:16:20
はじめまして。私は北海道札幌市在住のおばはんです。実は昨年より札幌市南区滝野にあります、国営公園滝野すずらん丘陵公園の森口のガイド(インタープリターの卵)をボランティアとして始めました。今の時期は冬の森をスノーシューで歩く、ガイドをしています。冬芽や冬しか生きられないセッケカワゲラの紹介、そして雪にテンテンと残された生き物の足跡、そこで、自然の中で美しい毛並みを持つキツネが疥癬にかかり哀れな姿になってしまう要因の一つとして、人間のエゴによる勝手な餌やりを考えてもらいたいと思い、様々なサイトを拝見しておりました。そして、ここに行きつきました。お願いがあります。掲載されています、疥癬にかかったキツネの写真と、健康な毛がふさふさしているキツネの写真を2枚、プリントアウトして使わせてもらえないでしょうか?個人で持ち歩いて、お客さんに見てもらい、対比して、考えてもらいたいと思っています。インタープリターはそれぞれに語り口は任されていますので、公園主導ではありません。数人のボランティアの人がそういう写真があれば、ぜひ、啓発したいと願っています。許可をしていただけないでしょうか?よろしく、お願いいたします。
コメント by バンドル — 2011/1/19 水曜日 @ 16:17:40
バンドルさんの「人間のエゴによる勝手なエサやり」が疥癬の原因という根拠はあるのでしょうか?
野生動物の疥癬症が出始めたのが1990年頃、秩父からです。
原因は、ハンターが置き去りにした猟犬から感染。
現在里山で起きている原因も、ペットの散歩、ペットの余ったエサを狙った結果・・・で、野生動物の領域まで入り込んだ人間による持ち込んだペットからの感染です。
一部、河川に流される合成洗剤による皮膚病が、疥癬と間違えられることもあります。
むしろ、餌付けであったために投薬をすることが可能で、疥癬を治した。という例もあるわけでして、地元の人の餌付け(お稲荷さんのお供え物や、ゴミ穴という習慣、養魚場や養鶏場の野積みも含む)と、自然保護団体による無責任な餌付けとは、分けて考えた方がいいのではないでしょうか。
もっとも、バンドルさんがその違いを理解できなかったり、話すこと(啓発?)で誤解されてしまうというのなら「餌付けはよくない」と言っている方が、問題はないのでしょうけれど。
タヌキ・キツネから感染した場合は、人間の方が体温が低いのでダニは逃げていきます。
もし、疥癬にかかってしまったら、「ムトーハップ」を入れた入浴を2ヶ月も続ければ完治します。(経験談)
コメント by くまがい — 2011/1/20 木曜日 @ 11:32:42
カイセンはヒゼンダニによっておこりますが、普通のカイセンもノルウェーカイセンも同じヒゼンダニに因るもので数の違いで名前が分けられています。殺ダニ剤にはイオウ剤としてイオウ軟膏、チアントール軟膏があります。ムトーハップが入浴剤として広く使われていますが、効果が弱い割に皮膚刺激性が強く、全身が難治性の潰瘍となる(皮膚の弱い高齢者等)のでお勧めできません。他に殺ダニ剤として安息香酸ベジル、オイラックス、リンデンがあります。リンデンは毒性が強く国内での販売は禁止されていますが医師の責任のもとでのみ使用可能です。獣医が動物のカイセン治療薬として使っていたようです。他にはベルメトリン軟膏(医師による個人輸入というかたで入手可能)、イベルメクチン内服薬(日本ではカイセン治療薬としては未認可)があります。殺ダニ剤はダニを殺すもので毒性が強く慎重に使った方がいいようです。痒みはダニの脱皮殻や糞に対するアレルギー反応なので、ダニが死滅しても痒みが残ります。その時期には殺ダニ剤は意味がありませんから痒み止めを使います。
コメント by そらとびねこ — 2011/2/4 金曜日 @ 23:46:19