時代にあっていないツキノワグマ認識
隣村でまたツキノワグマに襲われて重傷を負った。
伊那市長谷浦で、70歳になるおばあさんが庭先で顔や腕をひっかかれたのである。
まだ怪我などの詳しい情報が入ってきてないが、「重傷」ということはクマの爪などを想像するだけでどの程度かが予想できる。
ただ、事故のあった現場が自宅の庭先であり、これには問題もあった。
ミツバチを飼育していて、それをツキノワグマが食べにきたからだ。
飼い犬もクサリで繋がれていたから、ツキノワグマを出現させる条件は整っていたと思っていい。
伊那市長谷といっても最近の合併で地番が変わっただけで、旧長谷村である。
南アルプスの山懐の村だから、まさにツキノワグマの「庭」に人が住んでいると考えていい場所なのである。
そして、そこでクマ対策をしないままミツバチを飼育すれば、ツキノワグマを誘導するようなものだ。
今回の事故はきわめて残念なことだが、人間の側に判断ミスがあったと思っていい。
いくら山村といえども時代が変化してきて、ここ数年全国的にツキノワグマのニュースがあるなかで、自分たちの生活圏も見直さなければならなかったのにそれを怠ってしまった。
ツキノワグマがこれだけ話題を提供している今日なのだから、どこにでも出現してくるものだと考えなければこのような事故は減らないだろう。
くわえて、ツキノワグマはここ数年で異常繁殖をして増えてきている。それなのに、相変わらずマスコミをはじめ「専門家」はドングリの凶作のせいにしている。
発想をかえて自然界を見なければならないのに、まったくもって旧態依然としているのも問題だ。ツキノワグマを語るのに開く扉をひとつしかもってない人たちが、あまりにも「専門家」になってしまっている。
ツキノワグマはこの先10年以上にわたって、日常的にこのような事故例をつくっていくことだろう。
長野県でのツキノワグマの生息数は1300〜2500頭と推定しているが、ゼロが一桁ちがうとボクは断言する。
一桁どころかもっと多くはじきだされると思う。
写真上:矢印の下に事故現場がある。南アルプスの山深い村だから、この写真をみてもいかに野生動物の宝庫かがわかろう。
写真下:小規模なミツバチ飼育現場だが、ここではちゃんと電気柵をしてある。今年も50m脇までツキノワグマがやってきてクルミの木へ登っていったが、このミツバチは無事だった。



クマに攻撃された人の顔を写真で見ましたが、頬や鼻など顔の半分が無くなっていました。
コメント by クワ — 2006/11/1 水曜日 @ 20:26:10
初めまして。<(_ _)>
東京に住んでいる山本と申します。
先月大鹿村でツキノワグマに襲われて亡くなった男性を知っており、その事件をネットで検索していたところこちらのすごいブログにたどり着きました。
それ以来、すっかりこちらのブログを見させてもらうのが日課となっております。
前置きが長くなりましたが、私も来年3月より大鹿村にIターンする予定でおりまして、ツキノワグマとの遭遇についてももはや人事ではなくなってきました。
長野県でのツキノワグマの生息数についてですが、宮崎さまは1万頭を超える頭数が生息していると実感されていらっしゃるということでしょうか?
無人カメラにイタズラを繰り返すなど、ツクノワグマというのはかなり知能が高いのですね。(^_^;)
ちょっと、ていうかかなり、ツキノワグマって怖いんだなぁ、しかもかなり生息数が多いってなると本当に脅威ですね。
コメント by kawarashima — 2006/11/2 木曜日 @ 12:55:10