ツキノワグマは利口なのかバカなのか…
この鉄格子の檻は、ニホンザルやイノシシを捕獲するためのもの。
縦1,8m 横2,5m 奥行き3m。
野生動物の農業被害に苦しむ農家が「有害駆除」を申請して捕獲許可を得た猟友会員が合法的に設置しているものだ。
こういう形で、5年、10年といった単位で山中に野ざらし状態にしながら、リンゴやカキなどの餌をいれて野生動物をおびき寄せては捕獲しているのである。
いわば、ネズミ捕り篭の大型版と思えばいいだろう。
この檻は、中央高速道路から100m、農家から200mの地点に設置されている。
そんな場所なのに、今年(2006年)だけで6頭のツキノワグマが捕獲された。
いや、さらに多いのかも知れないが、関係者の口が堅く正確な情報を得にくくなってきているが、捕獲頭数もさることながらツキノワグマのこうした行動にボクは興味がある。
捕獲されるツキノワグマは、次々とこの檻までやってきていることだし、中には麻酔をされて研究用に歯を抜かれて放逐された個体もいる。
とにかくここで捕獲されるツキノワグマは、高速道路の下をくぐって、農家の果樹園を荒らしていく個体たちでもあるからだ。
このようなツキノワグマの捕獲は、サルやイノシシの本来の目的ではないのだから、錯誤捕獲と専門的には呼ばれているようだ。
とにかく、目的外のこうしたツキノワグマの行動を知るだけでも、ボクには彼らとどう付き合っていけばいいかと次々にアイデアがわいてくる。
こんな檻に入るツキノワグマは利口なのだろうか、それともバカなのだろうかと思ってしまうし、いろんな実験もしてみたくなる。
そのためにも、こうした「錯誤捕獲」の情報もツキノワグマの生活史を知るには大きなヒントになる。
写真上:鉄格子の檻。
写真下:赤い矢印のところに檻があり、ツキノワグマは高速道路の下の斜面をつかって青い矢印の奥にある果樹園へやってきている。



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