2008/9/5 金曜日
ツキノワグマ日記
紀伊半島のツキノワグマ
昨日(4日)、紀伊半島を縦断してみた。
紀伊白浜町をスタートして、尾鷲市に下りたが、7時間に及ぶ縦横の走破だった。
紀伊半島の険しさは知っていたが、山容だけでも一応見ておきたかったからだ。
大きい、広い、険しい…、というのが、第一印象だった。
そして、これだけの山ならツキノワグマは確実に生き残っていくだろう、とも思った。
この山容の大きさは、信州でいうならば南アルプスにも匹敵するものであり、漠然とした山容を前にしてツキノワグマに対するアプローチは同じだと感じた。
地道に、丁寧にアイデアを生かしていけば、ツキノワグマだって全容を見せてくれることだろう。
紀伊半島のような照葉樹林帯はボクのフィールドである南アルプスや中央アルプスにはないので、そんな森にも興味がわいた。
しかし、こういうところは地域の自然環境をいちばんよく知っている地元の人たちが頑張ればいいことであって、ボクがわざわざ出かけて行ってツキノワグマを見るつもりはない。
山容だけを、一応押さえておけばいいからだ。
紀伊半島の山は、調査はそれなりに困難さもあろうが、そこはクマという日本の野生動物なのだから必ず方法論はあるハズだと思う。
写真上:照葉樹林は独特な森なので、こんなところにツキノワグマがいるというだけでも興味がある。
写真中:とにかく、深く険しい山容なのが紀伊半島の山だ。
写真下:このような看板があるということは、目撃例があるということだろう。
(from/
gaku )
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始めまして!
秩父の山中で長年ニホンオオカミを追っている者です。宮崎さんの本の愛読者でも有ります。そして非常に似た人生を背負い、動物達に対する感情も全てと言って良いほど重ね合わせております。新潟県生まれの同い年でも有ります。
捜索は現在秩父山中ですが、標本等の調査で日本全国を巡っている中、紀伊半島にも友人が出来、三重県宮川上流に有る大杉谷山荘の主人“巽”さんもその中の一人となっております。
巽さんのお話によりますと、自分の山荘の近くで10年位前の9月中旬、熊の交尾を目撃した事が有ると仰っておりました。多くの山人からお話を聞く中、野性熊の交尾の話は最初で最後の経験でした。
コメント by 八木博 — 2008/9/19 金曜日 @ 10:26:49
八木博さん、はじめまして。
ツキノワグマの交尾とは、貴重な観察ですね。
ボクも、そんな瞬間に出会ってみたいものです。
ニホンオオカミには、クマをやっていますと必然的にたどり着きます。
ボクも、それなりに興味がありますが、まずは柴犬(天然記念物柴犬保存会)を飼育して観察しています。
この柴犬の頭骨は、ニホンオオカミの頭骨とほぼ一致するらしいです。
自然界のことは、巷間いわれていることをすべていちどリセットして見ていくことにしています。
すると、いろいろとみえてきて面白いものですね。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。
コメント by gaku — 2008/10/5 日曜日 @ 22:48:43
宮崎さん、こんにちは。
今私達は、秩父山中にVTRをしかけて、ターゲットの動く映像を待望中ですが、被写体は熊とか鹿、その他が殆んどです。
さて!
先日、さいたま市の大宮公園内に有る小動物園を覗いて見ましたら、月の輪熊が2頭居りました。1頭は秩父の近辺で捕獲された物でしたが、もう1頭は和歌山産(紀伊半島産だったかも?)と表示されていました。もしかして何かの間違いかも・・・と?
コメント by 八木博 — 2008/10/19 日曜日 @ 22:59:45
八木さん、こんにちは。
>もう1頭は和歌山産(紀伊半島産だったかも?)と表示されていました。もしかして何かの間違いかも・・・と?
おもしろいこと、ですね。
こういうことって、案外裏ルートをみていけばいろんな発見につながります。
何をみても、そうした発想転換が大切だとボクはいつも思っています。
コメント by gaku — 2008/10/21 火曜日 @ 10:27:53
紀伊半島の熊は残念ながら徐々に衰退し、遠い将来は絶滅するんじゃないですかね。
どの団体も、誰も“それなりには正しい”個体数を知りませんが、多い人で1000頭弱、少ない人で150頭ですから、近親交配による群の弱体化の可能性が高いです。熊を養ってゆくのに十分な自然があるにせよ(それは私も同意します)、このことはそれとは関係がないので。九州の個体群が絶滅、四国もほぼ絶滅したように。
江戸時代の後期、紀州藩の記録におもしろい話があります。山から謎の言葉を話す謎の人々が現れたという里人からの報告があり、藩の役人が調査に行くと、秋田のマタギであったということです。熊を追い続けた結果、紀伊半島まで来てしまったわけです。
このHPに書き込んでいる私は、当然?熊谷さんの一連の作品の愛好者で、お気軽猪猟者として「邂逅の森」に描かれるマタギの移動範囲に「スゲェ!」と感じるのですが、それ以前はさらにとんでもない範囲で活動していたわけです。そして、熊も含めた動物達もそれぐらい移動する冒険的な個体もいたと思います。広大なヒノキ植林の中にポツンとある数本のクルミ住む、遠くの雑木林から移住してきたと思われる冒険的なリスに出会ったことがありますから。
そして現代、そのような熊、孤立化しがちな個体群に新たな血を遺伝を入れるような冒険者は、存在できないでしょう。大きく見れば関が原付近、伊吹と鈴鹿の間で大型動物が移動できる回廊は完全に切れています。さらに小さく見ると、関西本線の通る甲賀?伊賀間でも、ほぼ切れています。そして台高山地と呼ばれる大台ケ原?高見山の山塊は、北部で「やりすぎやろ…これ」な、広大な杉ヒノキ植林地帯になっています。大台ケ原や大峰の南部だけ見れば、熊どころか、あのあたり一帯にある伝説の如き大蛇ですら住んでいてもおかしくないと感じてしまいますが…あのあたりは国立公園地域であり、紀伊半島でも最も交通の便が悪い地域、さらに旧紀州の範囲は三重県が見捨てている地域ですからね。あのあたり以外は、紀伊半島は公共土木事業(林業も含め)で、山林地をいじくり倒しています。
東北や甲信越と異なり、紀伊半島は人を拒む“積雪”という熊の守り神がありませんから、過疎といっても集落単位で地域全体でみればそれほど過疎でもなく山村地域には人がワラワラいて、人工林率も高く、さらに東北と違い古くからの林業地が多く伝統的に育林技術が高いなど理由により、人間の力が圧倒的に強いです。傾斜と地形の複雑さで、なんとか人と張り合えている。会社員時代、しばらく仙台にいたことがあるので、東北と比べると紀伊半島というのは、そんな感じです。
コメント by よさく — 2009/1/11 日曜日 @ 19:47:22
ああ、紀伊半島に熊やイノシシがウジャウジャ沸いてくれないかなぁ…鉄砲もって山仕事に行けるぐらいに…鹿はウジャウジャ「オオカミ導入したほうがええんちゃうか?」ぐらいいるのに。そう思って(それだけじゃ山林主に対する背信行為ですので、ちゃんと林業的理由を持ってやっていますが)自分が管理任されている林地は強度間伐、ヒノキは敵ぐらいの気持ちで伐っています。
すみません。落書きしてしまいました。
コメント by よさく — 2009/1/11 日曜日 @ 20:42:49
■よさく さん
>多い人で1000頭弱、少ない人で150頭ですから、近親交配による群の弱体化の可能性が高いです。
マイナス的悲観論ばかりを展開して、何もしないより、プラス的発想による努力も必要かと思います。
ボクは、もう30数年も前に日本中のワシとタカをたった一人で調査してきましたが、当時すべての人たちが悲観論で「ワシタカは滅びる」といい続けていました。
しかし、たくさん生息して現在に至っています。
ツキノワグマだって、九州や四国、紀伊半島などでもそれなりにレベルの高い人があらゆる角度から調査していく必要があるのではないかと思います。
悲観して何もしないより、希望をもって少しでも動いてみる人をボクは支持します。
だからボクは、すべて身銭を切って、全国各地を歩き回って自分の技術に裏打ちした感覚的アンテナを張り巡らせて判断している、だけです。
マタギは身銭を切って「紀伊半島」まで出かけたハズです。
「予算が付かなければ調査しない」というようなたかり精神だけの甘い姿勢の人は、技術レベルや精神面でも相当に低いのではないかとボクは思っています。
ですから「悲観論」だけを展開して、そこへ逃げてしまうのです。
紀伊半島のツキノワグマはこちらの熊とはかなり食性もちがっていると思っています。
そんな発見もやってみていく必要があろうかとも、ボクは思います。
コメント by gaku — 2009/1/14 水曜日 @ 10:41:43