なぜツキノワグマは人を襲うようになったのか?自然の変化を鋭く見つめ続けてきた動物カメラマン宮崎学が送る新メッセージ
2008/7/17 木曜日   ツキノワグマ日記

不気味なツキノワグマの唸り声

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一昨日の夜だった。
ツキノワグマの不気味な唸り声を聞いて、一瞬氷ついてしまった。
それも、12mという至近距離だったからである。

近所の桜の名所となっている山麓公園に、昨年に引き続いてツキノワグマがサクランボを食べにきたのが7月7日。
以来3日続けてやってきていたが、出現予測に山を張っていたのがピタリと当たりボク自身は満足していた。
そのご、5日ばかりマークしていたが、クマは出現しなかった。
それでも、サクランボがまだまだたくさんあるので、いずれ出没するものと思っていた。

15日の夜8時ころ、ボクは市内を見下ろす展望台に乗って夜間撮影をしていた。
撮影も終わり、車へ引き返してから道路わきで小水をしていたのだ。
そのときに、道路を隔てたブッシュの中から『ウウウウウッ…』という、かすかな唸り声を聞いたのだった。
この声を聞いた瞬間、これはボクに対する唸り声ではなくて、子熊も一緒にいて、その子熊に静かにするようにと諭す声だとわかった。
素人ならば、ぜったいに聞き逃す小さな声だったが、自然界に普段から気配りをしているボクだから、これはツキノワグマの声だと一瞬にして判断できた。

しかも、あまりにも近い距離なので、ヤバイと思った。
ブッシュは真っ暗で、どこにクマがいるのかさえもわからない。
ここは、とっさに危険を回避するしかないと考えて、『ホホオーイ』と甲高い大きな声を出しながら車に飛び乗った。
その後、1時間ばかり運転席の窓から観察してみたが、殺気は徐々に薄らいでいくのがわかった。
クマの親子は、足音も立てずに、ブッシュから林のなかへと遠ざかったのである。

この出会いは、ボクだから回避ができたが、普通の人だったらきわめて危険な状態にあった。
場所が公園ということもあり、深夜までカップルがやってきたりしているからクマの存在を知らないまま道路に出てしまえば、事故に遭った可能性が十分にある。
まあ、環境を見る限り、どこにツキノワグマが潜んでいてもおかしくない場所だから、事故は自己責任であろう。
そのくらい、同じような環境ばかりがあるところだから、ツキノワグマの存在もセットになっていることをそろそろ一般人も認識してもいいからだ。

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写真上:6時間以内にへし折った桜の枝。
写真下:8時間以内にやったサクランボ100パーセントの糞塊。

(from/ gaku )

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1 件のコメント »

  1. クマの出没地域の夜は、大五郎に限りますね。
    ご無事で、何よりでした。

    コメント by 小坊主 — 2008/7/22 火曜日 @ 22:19:09

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